天然水、ミネラルウォーター、軟水、硬水ってそれぞれ何?

天然水、ミネラルウォーター、軟水、硬水、RO水、ピュアウォーターなど、いろんな水の種類を表す言葉があります。
でもこれらの違いがわからないし、どのように選べばいいか迷う方も多いハズ。
結論だけ先にお話すると、「あまり気にしなく良い」と思います。
でも書かれてたら気になってしまいますよね。
そこで今回はそれぞれの違いや選び方について解説していきます!
水の分類のポイント
水の分類のポイントは以下の3点です。
・原水(処理する前の水)
・処理方法
・含まれる成分
飲料用の水は、衛生面や安全性を確保するため、ろ過や加熱殺菌などの処理を行います。
これらの処理をする前段階の水を「原水」といいます。
この「原水」と、その「処理方法」、処理後の水に「含まれる成分」の3点から水の分類がなされます。
ミネラルウォーターとは?
ミネラルウォーターなどの名称は「原水」と「処理方法」から以下のように分類されます。
種別 | 原水 | 処理方法 |
ナチュラルウォーター | 水質、水量が安定した単独水源から採水された地下水 | 沈殿、ろ過、加熱殺菌以外の物理的・化学的処理を行わないもの |
ナチュラルミネラル ウォーター |
ナチュラルウォーターのうち地表から浸透し、地下を移動中・滞留中にミネラルが溶けた地下水 | 同上 |
ミネラルウォーター | 同上 | 品質を安定させる目的等のため、ミネラルの調整、ばっ気、複数の水源から採水したナチュラルミネラルウォーターの混合等が行われているもの |
飲料水又は ボトルドウォーター |
飲用適の水(硬度、pHを除く) | 処理法の限定はない |
(出典:厚生労働省."ミネラルウォーター類(容器入り飲料水)の品質表示ガイドライン"より管理人作成)
この中でも「ナチュラル」が付く「ナチュラルウォーター」、「ナチュラルミネラルウォーター」のみ、「天然」や「自然」という用語を利用できます。
つまり、「天然水」はナチュラルウォーターかナチュラルミネラルウォーターと同じ意味です。
また、ボトルドウォーターは「採水地の記載ができない」とされています。
軟水、硬水とは?
軟水、硬水は水の硬度によって分類されます。
硬度とは水に含まれるミネラル(特にカルシウムイオン及びマグネシウムイオン)の量によって定義され、ミネラルの量が多いほど硬度は高くなります。
主に硬度60mg/L以下の水を「軟水」、硬度120mg/L以上の水を「硬水」とされます。
(その間は「中硬水」や「中程度の硬水」などと呼ばれます)
ピュアウォーター、RO水とは?
他にもピュアウォーター、RO水といった種類がありますが、それぞれ以下のようなものです。
種別 | 意味 |
ピュアウォーター(=純水) | ミネラルを始めとした不純物が極めて少ない、純度の高い水。精製方法は問わない。 |
RO水 | 逆浸透膜(RO膜)を利用して精製した水。純水。 |
お水の選び方
では水の種類について理解した上で、どのように水を選べばよいでしょうか?
基本的には水の硬度によって使い道に向き、不向きがあります。
硬度に注目したうえで、ウォーターサーバーの主な使い道によって選ぶようにしましょう。

そのまま飲む場合
そのまま飲む場合は、純水または軟水がおすすめです。
ミネラルの含有量が少ないため、消化器官への負担が少ないです。
他方で硬水を飲むメリットとしては、ミネラルが摂取できることと、便秘改善に効果がある場合があることです。
ただし、消化器官への負担があるため、お腹を下してしまうことも……。
お茶をいれる場合
コーヒーやお茶を入れる場合は、その種類や好みに応じておすすめが変わります。
日本茶の場合は硬度50~80mg/L程度の軟水がおすすめです。
硬度が10mg/L以下のお水だと、苦味や渋みが強く出過ぎることがあります。
お茶の渋みを抑えたい場合は硬水を利用すると渋みを抑えることができます。
コーヒーをいれる場合
コーヒーを軟水でいれる場合、酸味が引き立ちまろやかな口当たりとなります。
硬水の場合は、酸味が少なくなり苦味が引き立ちます。
豆の品種や好みに応じて軟水、硬水を選ぶと良いでしょう。
赤ちゃんが飲む場合
赤ちゃんにあげる場合は純水や軟水にしましょう。
ミネラル分が多いと胃腸に負担がかかってしまいます。
お水をそのままあげる場合はもちろん、粉ミルクなども純水、軟水を使いましょう。
料理に使う場合
お料理に使う場合も、料理によって向き不向きがあります。
白米を炊くときは軟水を利用するとふっくらした炊きあがりとなります。
ピラフやパエリアの際は硬水を使うと、パラッと硬めの炊きあがりとなります。
同様に麺類を硬水を使ってゆでるとコシが出るので硬水がおすすめです。
野菜やお魚を煮るとき柔らかくなり味染みが良くなる軟水がおすすめです。
お肉を煮るときは硬水を使うとカルシウム分がお肉を柔らかくするため、硬水がおすすめ。
結局、どう選んだらいい?
ここまで読んでもどう選んだら良いかわからない方には「純水」か「軟水」がおすすめです。
飲用から料理まで幅広く使いやすいことと、作る機会の多い和食(白米含む)に適しているからです。
また、日本で提供されているウォーターサーバーの殆どが「純水」か「軟水」のいずれかです。
よって「あまり気にする必要無し!」です。
どうしても「硬水がいい!!」という方は硬度の記載を見て選びましょう。
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